小物工具(#1)

 世の中にはいろんな事を思いつく人がいて、そのアイデアを形にして商品化する人がいっぱいいるわけですが、工具類には「おぉ!?」と「えぇ??」との判断が微妙な商品が目につきます。
ICピンそろった
 ICピンそろったサンハヤトから発売中:定価900円)
 右上のネジはアース線取付用
 パーツボックスの中でごちゃごちゃになっていたり、抜き差しの際に微妙に曲がってしまったゲジゲジの足を整列してくれる治具です。足の開きが一定でなかったり、工場出荷時の開いた足のパッケージを一発で矯正できます。残念ながらピッチ方向に曲がってしまった場合は、ピンセット等のお世話にならなければなりません。
 しかし、この非常にシンプルであり、限定された機能の工具(サンハヤトではあえて治工具と言っている)があるのすごい点です。量産工場等ではリードフォーマーなどでこの広げてあった足をきっちり揃える機械を通すわけですが、個人では導入は非常に難しいでしょう。手動のリードフォーマーもありましたが、結構通すのに力が必要だった記憶があります。機械を通して整列させるとうるさかったですし。
 これは実直に1つ1つ、手で閉じてゆくという健気さとその機能しかない潔さに惚れて買ってしまいました。基盤に直接ハンダ付けするパッケージの場合は曲げながら入れるので解決できますが、ICソケットを利用するPICなどはどうしてもきっちりと幅が決まった状態に曲げ直さなければソケットの抜き挿しに難儀します。1ピンだけ入らないとか・・端のピンがどうしても引っかかるとか・・・。工場出荷時のパッケージの足はソケットの幅よりたいていピン先の幅の方が広いです。
 見えている面は300mil(16F84Aなど)の幅用ですが、裏面には600miil(16F877Aなど)の幅用に溝が付けてあり、どちらのパッケージも対応しています。
 これのおかげで、購入したパッケージは、ソケット挿入するパッケージでもそうでなくとも、一回整列させてから、導電性フォームに挿すようになりました。ピンが斜め方向に入らないのでフォームの痛みが少ないのもメリットでしょう。それよりも丸ピンのソケットでもピン幅がピッタリに揃っているため、挿入時にイライラせずに済むようになった事が一番です。

ICピンそろった 使用中
 使用中
 結構握力が要ります
ピンそろった
 使用前と使用後の形状の違い
 携帯で撮影もしたのですがさすがに接写に限界がありデジカメで撮りなおしです。仕上がり具合
 仕上がり具合
 きっちりとピン幅が300milになり、ソケットに簡単に挿入できる。
 唯一のデメリットはこのためだけに900円近くを払うかどうか・・・でしょう。
私は横着をしたいので、買ってしまいました。十分このありがたみを享受していますので、満足しています。(なんて小さい事でも満足するんだろう・・)

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