サージ対策

 リレーのサージ対策を実際に確認してみました。

検証回路
 検証回路

 ポップノイズ対策で遅延リレーをスピーカー出力に挟もうと回路を組んでいたのですがリレーのコイルがオフする時に生じる逆起電力で発生する高電圧サージがどれぐらいのものか確認する実験をしました。
 コイル定格12V-44.1mAのコイル両端電圧をオシロスコープで観察します。


 対策なし(50V/div, 1ms/div)

 何も接続していない状態だとコイルがオフ状態になって直ぐに300V程度の逆起電力が生じているのが判ります。何度かオン・オフを繰り返して波形を観測しましたが最低でも数十V〜100V近い逆起電力が生じているのが観察できました。一般的な汎用トランジスタのVCEの絶対定格は数十V程度なのでトランジスタでリレーのコイルを駆動すると破壊に至ります。

ダイオードあり
 対策あり(5V/div, 1ms/div)

 このサージ対策にコイルの電流が流れる方向と逆向きにダイオードを並列に接続します。いわゆるフリーホイールダイオードと呼ばれるダイオードを挿入しますと、逆起電力は観察できないレベルに抑制されます。
 一般的にサージ電圧はコイルにかかる電圧(今回は12V)の10倍程度と言われていますが、はるかに高い電圧が生じていました。リレー駆動回路へのサージ対策は必須だというのがよく解ります。
 今回は直流駆動のリレーでしたのでフリーホイールダイオードで対策しましたが、交流駆動のリレーの場合は抵抗+コンデンサの組み合わせであるサージキラーなどを使って対策する必要があります。
 リレーは小さい電流・電力で大きな負荷をオン・オフできる便利な部品ですが、こういった対策が必要なのを忘れてはなりません。
 たまに雑誌などで掲載される回路にリレーへこのサージ対策が施されていない回路が掲載される事があって、著者や編集は常識として認識していない人がいるのではないかと思う時があります。
 データシートなどでもサージ対策はしっかりすべきと記載があります。部品を使用する際に一度はデータシートへ目を通す習慣は必要ですね。
 余談になりますが「フリーホイールダイオード」を「フライホイールダイオード」と記載しているものがあって勘違いしていらっしゃるのか間違って記憶していらっしゃるのだなぁ…と。「フリーホイール(free wheel)」と「フライホイール(flywheel)」は語感は似ていますが二つは全く別物なので完全に間違いです。

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