無くなる郵便物

 配達完了をしたはずなのに未着という申請がくる郵便物が後を絶ちません。
【届いていない】
客「すんません、郵便物が届かないんですけど。」
局「はい、何所から差し出されたどういった郵便物でしょうか?」
客「○×信販のカードなんですが。」
局「それは本人指定や書留等でお出し頂いているものでしょうか?」
客「ちょっと分からないんですけど。」
局「すこしお時間をいただければ配達員に確認して分かればご連絡させて頂きますが。」
客「お願いします。無いと困るんです。」
局「では、お時間頂戴致しますが、結果を必ずご連絡させて頂きますのでお待ちくださいませ。」
客「よろしくお願いします。」
 で、配達員に確認を取ります。局から配達員に連絡用の携帯電話等は支給されていませんので、局へ戻るまで待たなければなりません。
受付員「▲■の○×さんやねけど、カードが届けへんって連絡あってんけど配達した覚えある?」
配達員「ん〜、信販会社からのやつかな?ポスト入れたで。」
受「ポスト入れたってことは書留とちゃうん?」
配「そうそう、普通郵便やったで。親展とは書いてあったけど。」
受「あかんやん。それ。」
配「そう思うけど、こっちとしては本人確認や書留の受取確認無い郵便やしねぇ。どうしようもないで。」
受「ん〜、お客さんに連絡するわ。気ぃ重いな。」
配「ま、そう言わんと。差し出し側が不注意やで。」
 と、クレジットカードを大胆にも普通郵便で送って来るところがあるようで、マンションの集合ポストに投函された後で無くなっているようです。これはどうしようもありません。
局「お客様宛ての信販会社からの郵便物の件ですが。」
客「ありましたか?」
局「いえ、確かに○月×日にマンションの集合ポストに配達したようです。」
客「私受け取ってないんですけど。」
局「普通郵便で親展と書かれていたようですのでそのままポストへ入れさせて頂いております。書留や受取人指定のものであれば直接お渡しするのですが、普通郵便だったようです。」
客「どうしよう・・。」
局「申し訳ございませんが、配達先の受取ポストに投函した後は局としてはどうしようもできませんので、これ以上はご容赦ください。」
客「あわわわ。」
局「では、失礼致します。」
 今まで,何度か紛失の原因を書いてきましたが、大体集合ポストに投函した後に本人がポストを開けて取り出すまでの間に第三者が抜き取ってしまっているとしか考えられない例が非常に多いのです。
 無くなる郵便物の多くは
 ・クレジットカード、キャッシュカードなどのカード類
 ・銀行や金融機関等からの郵便物で個人の信用情報が記載されているもの
 ・公共料金の請求書等で信用情報・信用証明として利用できるもの
 ・保険証・各種免許証などの身分証明に使えるもの
 ・上記以外にも役所から送られて来るもの(税務署を除く:笑)
 ・コンサートや飛行機等のチケット類
 ・金券などの換金できると思われるものが入っていると推測できる郵便物
 ・当選発表前のくじ付き葉書(年賀、暑中見舞いなど)
 ・現金や有価証券の入いった封筒(書留ではない)
 と、お金が絡んで来るものばかりです。普通郵便でクレジットカードを送りつけて来るなど言語道断ですが、役所から保険証が送られて来たなどの場合でお届け時に不在なため、不在通知をいれた場合、その不在通知が取られて知らない誰かが受け取ってしまっている場合もあるようです。
 特に現金の入っている封筒はどうやって探り当てるのか、ポストの中から無くなってしまいます。もちろん現金書留ではなく普通郵便の中に入れて送ってしまう場合です(この場合は補償が全くできません)。配達員が詐取している事も一部報道等で流されているので全く無いとは言い切れませんが、一般業務で普通の常識ある配達員であれば、あり得ない事ですのでこれは除外しましょう。
 郵便で大事なものを送る場合。特に信用情報やお金に絡んで来るものを送る場合は必ず書留で送りましょう。簡単に第三者が出入りできるマンションの集合ポストの危険度は大変高いため、普通郵便で送ると鵜の目、鷹の目で探っている悪意ある目敏い人たちが持って行ってしまいます。
 郵便局の役務は受取ポスト投函までです。大切な郵便物を盗られないようにポストはしっかり管理しましょう。
 ちなみに郵便約款では
 第14条(現金及び貴重品の差出方法)
 現金又は次に掲げる貴金属、宝石その他の貴重品を郵便物として差し出すときは、一般書留とする郵便物としていただきます。
 と、あり、一般書留の指定などに対する記載があります。
 もちろん貴重品は書留で出すのが確実です。

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