オーディオキット製作体験会

 今回もお邪魔させて頂きました。

製作体験会会場
 製作体験会会場
 共立電子産業 本社1Fセミナー室

会場の様子
 会場の様子

 AVRマイコン電子工作製作会に比べると、席数が少ないせいもあり、今回もほぼ満席。寒い&天候も悪い中、熱心に製作されている方々多数参加されています。
 今回は比較的、大物な製作をされている方がいらっしゃいます。初心者の方には手間がかかるため、2日の日程を使って出来上がるボリュームの5W+5W FETステレオパワーアンプキットと2W+2W 6BQ5真空管アンプキットをそれぞれ製作していらっしゃいました。

デジットオリジナル 6BQ5真空管アンプキット
 デジットオリジナル 6BQ5真空管アンプキット6BQ5-KIT

 6BQ5アンプキットは基板部分だけですので、B電源およびヒータ電源と、出力トランスのほか、入力ボリュームや端子類などが別途必要です。製作後、カッコイイシャーシと電源トランスなど周辺部分を買って仕上げるとのことでした。頑張ってください。ただし、200V以上の高圧回路が含まれていますので、感電には注意です。高圧電源部の平滑コンデンサにうかつに触るとかなり痛い思いをしますし、ヘタをすると自分が昇天してしまいます。

ディストーションキット
 ディストーションキット

 こだわりのCANパッケージオペアンプLM308AHをつかった人気のギターエフェクターキット。
 実際に私も作った経験がありますが、ギター使いにはかなり好評でした。キットの説明書どおりにピンヘッダとQIコネクタを使うと、アルミダイキャストケースに収めるにはコネクタを曲げないと入らないのがちょっと難点です。
 2回目の参加で前回は途中までだったため今回の参加は続きとのこと。完成・試奏して持ち帰られました。よかった、よかった。

YAHAアンプ
 YAHAアンプ

 エレキジャックNo.18に掲載されていたこちらのYAHAアンプを製作されていらっしゃいます。
 部品は手持ちを最大活用、出力のカップリングコンデンサやデカップリングのコンデンサもJovialからニチコンのKTへ変更(Jovialは今回の製作物へのコストパフォーマンスにあまりにも合わなかったとのこと)。出力のオペアンプは考慮中だそうですが、蒼々たるラインアップをお持ちなので、どれでもOKではないかと。
 オリジナルのYAHAアンプの回路から、帰還抵抗およびバイアス調整のためのVRを追加、ヒータ電源をLM317による可変電圧調整にしてあります。オーディオの電源回路で三端子レギュレータを使う場合は固定電圧出力三端子レギュレータを使うよりも残留ノイズは少なくなるため、あえて可変電圧タイプ(LM317など)を使う方が多いようです。

低歪ディスクリートヘッドホンアンプ
 低歪ディスクリートヘッドホンアンプ完成
 ヘッドホンはスタッフの方の私物

 前回からの続きでついに完成。参加者の方々から試聴してもらってかなり高評価を得ていました。こちらに掲載されている回路を電源部を含めてコンパクトに訳ありケースに収めています。前回紹介した通り、ケースの上下のレール共に基板を入れた高密度な筐体内実装となっています。
 2〜3時間稼働してみたあと、そこそこ温かくなっていました。電源込みの筐体内回路ですので、夏場などは熱対策が必要になるかもしれません。もっともアンプの上においてあったので、そちらの影響の方が大きいかも。
 その他、USB_dout2706kit+ステレオプリアンプ30倍キットでPC接続のためのUSB DAC+ヘッドホンアンプを製作されている方、アンプ用の電源を製作されている方などなど。皆さん黙々と作業していらっしゃいました。

 今月のイロモノ

オーディオコントローラ&ディスプレイ
 オーディオコントローラ&ディスプレイ

 画面を見てデジャヴ感のある人、正解です。
 デジットの店頭、オーディオコーナーに置かれている液晶ディスプレイでデモされているオーディオ信号ディスプレイを製作された方による製作。
 PIC32を核として320×240の液晶ディスプレイにVU、入出力のピークレベル、スペクトラムディスプレイと位相まで表示しています。さらにロータリーエンコーダーによる音量変更の他、別画面の設定画面でグラフィックイコライザ機能を実装するなど盛りだくさんでかなり高機能です。スペクトラムディスプレイの周波数帯ごとのレベル算出やイコライザー機能的な部分はDSPライブラリ様々ではありますが、ライブラリは機能だけで画面やユーザーインターフェースまでは付いていませんので、見た目(ルック&フィール)は開発する方のセンスが発揮されるところです。
 タッチパネル機能もあるのですが、今回は使わないとのこと。この後、アナログ系を製作して筐体に収める予定だそうです。出来上がりが楽しみです。

CM102-A+ USB-DAC
 CM102-A+ USB-DAC

 完全に遊んでいます。音がどうのとの期待は全くしていなくて、作るのが第一目的(笑)とのことで、小さなパッケージ内に立体配線で押し込んでいます。
 C-Media CM102-A+はロジックICと見間違えるようなピン数のパッケージですが、これでもちゃんとした2chのUSB-DACで、USB I/FによるAudio Class 1.0/USB 2.0 フルスピード、ドライバ不要で接続でき、そのままでライン出力が取り出せ、外部ボリューム接続可能、S/P DIF信号の出力まである、かなりてんこ盛りなデバイス。
 水晶発振子を低ジッタのものにするとそこそこ良い音するのではないでしょうか。
 今回はケーブル(mini-B)が無かったため動作確認はできませんでしたが、面白そうです。
 ちょっと独立実験基板として製作して試してみたくなりました。
 今回は筐体加工まわりの作業ばかりでほとんど半田ごてを使っていません。加工が多かったため金属粉やら切り子を散らかしてしまいました。掃除を任せてしまうのは大変恐縮なのですが、そこは甘えさせていただきました。
 比較的静かに進んだ製作会でしたが、サポートされるスタッフは相変わらず献身的に親身になってサポートされています。とにもかくにも製作したキットは完動してから持ち帰ってもらうというスタンスに揺るぎはありません。
 感謝の念に堪えないのですが、この場をもってお礼に代えさせて頂きます。

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