理想ダイオード

 TA-2020アンプのパワーアンプモジュール化に先立って作業。

レベルメータ前置回路
 レベルメータ前置回路

 パワーアンプモジュールにすると電源ランプしか前面パネルに設置しない予定でしたが、あまりにも寂しいのでレベルメータを前面パネルに付けることにしました。
 まずはその前段に交流のオーディオ信号を整流し、レベルメータドライバに入れることのできる信号へ整流します。本当は半波整流ではなく、全波整流となる絶対値回路にしたかったのですが、抵抗の精度が厳しいためお手軽な半波整流とし、その後段に増幅・平滑回路をつけてレベル出力としました。
 半波整流ですが、単純にダイオードを使って整流するとダイオードの順方向電圧VFがあるため、その電圧以上に入力信号が入らなければ出力信号がでてきません。ラインレベルの信号は2Vrms程度ですので、一般的なシリコンダイオードのVFである0.6Vではとても使い物にならず、SBDやゲルマニウムダイオードを使ったとしても0.2〜0.4VあるVFの部分の微小信号に対して不感帯ができてしまいます。
 そのため、オペアンプを併用した理想ダイオード回路を使って半波整流を行うことにしました。
 回路的には教科書通りの理想ダイオード回路で、後段にほぼ10倍増幅の積分回路を入れてレベルメータが見やすくなるよう平滑します。積分回路のカットオフ周波数fcは100Hzなので、オーディオレベルメータ用途ならこの程度で十分でしょう。
 写真撮影時にLM2902Nが実装されていますが、出力を電源電圧(+5V)一杯まで振りたかったのでオペアンプはCMOSのRail to Rail出力ができるLMC660に換装する予定です。
 基板上部が空きになっていますが、この前置回路のための+5V電源および、レベルメータのための+12Vを生成するための電源回路のスペースとして確保しています。

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