暑さのせいか、参加者少なめでした。
製作体験会会場
共立電子産業 本社1Fセミナー室
会場の様子
暑いです。会場に着く前に蒸発してしまいそうです(笑)。
そのためかもしれませんが、参加者はちょっと少なめ。その分、作業台を広く使えるので大物制作をする人にとっては良い環境だったかも知れません。
無線デジタルオーディオプレイヤー
前回の無線+DACの続きがほぼ完成したようです。
出力のオペアンプに2回路入りの5532を使わず、あえて1回路の選別品NJM5534DDを変換基板で2つ載せしていたり、位相補償用のコンデンサにディップマイカ、信号系のフィルムコンデンサにはWIMAと使用部品に力が入っている感が伝わってきます。
球ちゃんIX 9AQ8 YAHA AMP
お手軽にYAHAアンプを製作できる八ヶ岳クラブのキットを製作。
基板直づけの真空管ソケットを止めて、訳ありケースにねじ留め取り付けしたのち基板を裏側から端子にハンダ付けするというけっこうアクロバティックな実装です。
私が最初に作った状態よりしっかりとしたソケットが固定されていますので、この方法の方がベターではないでしょうか。
YAHAアンプはB電圧が12Vしかありませんので、感電の心配が無い他にも外部のノイズやマイクロフォニックノイズに対して鈍感でほとんど影響を受けないのも特徴(メリット)でしょうか。
デジタルオーディオヘッドホンアンプ
USBオーディオをハイレゾDSD対応のAmanero Combo384で受けDSD出力をCIRRUS LOGICのDSD対応DACであるCS4398で受け、出力のフィルタリング回路をCANパッケージのオペアンプで製作されています。
DACをDSDモードにするにはソフトウェアモードを使用する必要があり、そこ部分をAVRを使って制御していらっしゃいます。
このほか、ヘッドホンアンプやヘッドホンのバランス改造などヘッドホンアンプ系の製作をされている方がいらっしゃいました。
最近はバランス駆動のヘッドホンへの移行が激しいせいか、参加者の方々が製作しているヘッドホンアンプがほぼバランス出力のみになっていたります。
AD1860 DAC
スタッフの方の力作。
デジットで売り切り激安のDACであるAD1860を使った製作物。
あまり製作例がネット上でも見ることができないのですが、データシートから外部ロジックを起こしてS/P DIFで受けたオーディオデータをD/A変換してオーディオ出力しています。18bitという中途半端さと、電流出力であること、正負電源が必要であるほか、1chしかないためステレオのデジタルデータを扱うには2つ必要で、それぞれのデータを振り分けるための外部回路などが必要になるなど実際に製作するには結構ハードルが高いデバイスです。
ちょっとイロモノ臭がしますが(SN7400Nが使われている)、8ピンのATinyを使っていたりしてかなりちゃんと作り込んであります。
今月のオマケ
真空管超再生AMラジオ
デジットで並四コイルの販売が開始された事を受けて、あえて古い部品(死蔵部品ともジャンク部品とも)で構築した超再生検波ラジオで、しかもAM。
とにかくイロモノ的に仕上げてきており(笑)、聴くためにクリスタルイヤホンではなく電電公社の電話交換手用ヘッドセットである600HPを使用。
電解蓄電器
巨大な箱状の部品は古い電解コンデンサ(300μF/50WV)で筐体の銘板には「電解蓄電器」と書かれている昭和39年(1964年)製の代物。現代の製品だとこの定格では小指の先で収まるぐらいの大きさです。改めて技術の進歩を感じさせられます。
また、写真では判りにくいですが真空管のソケットがタイト製(セラミック製)ではなくベークライト製というこれまた今では見かける事の無い骨董品。
とにかくちゃんと聞こえる(動作する)のですが、あまりにもイロモノ度が高すぎてどう表現して良いか判らない製作物です。
かなり酷暑の中、会場機材の移動・設置など大変な思いをされたのではないでしょうか。日中あきらかにアスファルト路面近くは40℃はあり、呼吸すると外気の方が熱いという気候でした。
今回もいろいろお世話になりました。この場を借りてお礼申し上げます。