JR西日本 吹田総合車両所

 久しぶりに訪問。
吹田総合車両所 一般公開
 吹田総合車両所 一般公開
 前回に訪問したのが2010年(その1その2)なので5年ぶりの訪問です。 吹田総合車両所内の工場の見学は様々な保守整備作業を見る事ができるので楽しみです。
車輪の洗浄ライン
 車輪の洗浄ライン
 高圧のエアーで表面についているホコリや鉄粉などを取り払うラインです。
車輪の踏面削正
 車輪の踏面削正
 日立精機の車輪旋盤が用いられている
 線路上を走行している車輪は様々な要因で傷ができたり、急制動や滑走で一部がフラットになる面ができたりします。一般的な列車の車輪は新品時860mmの径があり、それが削正で小さくなっていきます。使用限界は760mmですので、この径まで削正した車輪の踏面に傷などがあれば車輪の交換となります。
 ここでは台車に組まれた状態のまま削正するのではなく取り外した車輪を削正する門型車輪旋盤が実演されていました。
削正済の車輪
 削正済の車輪
 削正後の車輪置場に置かれている仕上がり品は、車輪径などがチョークで描かれています。
車輪の車軸圧入
 車輪の車軸圧入
 車輪を交換する場合、列車の車輪は空いている穴の径よりわずかに大きい径の車軸を圧入して組み立てられています。ピンやネジ類は一切使われておらず、はまっているだけとも言えます。もっともしっかりと嵌合していますので、脱落することはありません。
 今回の作業に処せられる車軸はディスクブレーキ付きの従軸です。
芯出し
 芯出し
経過観察
 経過観察
 車輪に対して真っ直ぐ入れなければなりませんので、芯出しを(多分)レーザ水平器を使っておこない、圧入開始後も操作卓で圧入力の監視を行っていました。最大で8tの力が加わるそうで、圧入開始から完了までの負荷をグラフに表示させて経過観察をしています。無理な力が加わっていたり、突然力がかからなくなったりした場合は何か不具合が発生した事になりますので、そのような事を見逃さないようにしています。
体質改善工事中(221系)
 体質改善工事中(221系)
 現在221系電車は体質改善工事が進んでいます。その工事途中の車両が展示されており、途中状態の車両を見学することができました。
 車内設備については見える所として車いす対応のトイレ設置、ドアガラスのUVカット複層ガラスへの換装、ドア周辺の座席を収納式補助席へ変更、吊り革の変更や床材、椅子の換装などがおこなわれます。
 外板塗装は高い水圧の水を吹き付けて剥がすそうです。
外板塗装
 外板塗装
 車体の塗装は下塗りや凹凸を埋めるパテなどもふくめて、けっこうな厚みがありますが、これを高水圧で剥がしていくことができるというのはなかなかの盲点でした。
改造中の車内
 改装中の車内
 内装を全部剥がされ、エアコンなどの補機類も取り外されています(天井にはエアコンの取り付けてある場所に穴があいた状態)。
 床材はまだ張り替え前ですが、椅子なども全て撤去された普通では見る事の無い車内風景になっています。
改装後の車内
 改装後の車内
 こちらは体質改善工事がおこなわれた完成車両の車内。
 工場へ入場してから普通の点検改修であれば1ヶ月程度で完成するのですが、このような体質改善工事の場合は2ヶ月ほど掛かるそうです。
 改めて写真をみて凄い違和感を感じたのは、車内広告はおろか掲示物が一切無い状態だった事のようです。広告を全部外しても路線案内表などは残りますので、ここまで何も無いのは仕上がり直後、運行前の極短い期間の事だと思われます。
車両つり下げ実演
 車両つり下げ実演
 作業車両はクロ683-2
 総合車両所の見学の目玉の1つになっているのが車両のつり下げ実演です。今回はサンダーバードで運用されている683系の先頭車が実演でつり下げ移動させられていました。20tクレーン2基による車両の移動はやはり迫力があります。
トラバーサ実演
 トラバーサ実演
 車両の載せ込み:105形車両作業中車両
トラバーサ実演
 車両の載せ込み:105系車両完成車両(クモハ105-4)
 和歌山地区地域統一色
トラバーサ実演
 車両の載せ込み:289系車両(クモロハ289-5)
車両移動用フォークリフト
 車両移動用フォークリフト
トラバーサの反対側から見る
 トラバーサの反対側から見る
 今回は工場入口手前のトラバーサを使って車両の入換え実演をおこなっていました。工事中の車両も含めて移動させる必要があるため、列車のモーターを使って自分で移動するのではなく、連結器のついているフォークリフトを使って車両を移動させます。
 隠し球的な車両は10月31日から福知山線での運行が開始される289系車両でしょうか。現行のこうのとりと同様に赤いラインが入れられています。
 作業中の105形の車両台車は外して別行程にまわっているようで、仮台車に乗せられての移動です。作業は車両の移動の前後に加えてトラバーサの移動の前後でも徹底した安全確認がされており、今回の実演では司会をされていた女性社員の方以外の5人の男性社員による作業となっていました。
 一部とは言え、鉄道車両の保守整備作業の一端を実演で見る事ができるのは吹田総合車両所ならではです。

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