真空管アンプ

 あんまりムック本は購入しないのですが今回はちょっと気になったので。

LXV-OT7
 LXV-OT7

 Stereo誌のONTOMO MOOK「朗音! 真空管アンプの愉悦」付録(本誌か付録かどちらが本体かわからないですが)の真空管ハイブリッドアンプを組み立てました。
 付録は完成基盤+筐体板金に真空管とネジ・スペーサーやつまみ類だけの状態なので半田付けしたり配線したりする箇所は一切無くて、ドライバー一本のみで組み上がって完成してしまい、「製作キット」ではなく「組み立てキット」となっています。

コンデンサ換装後の基板
 コンデンサ換装後の基板

 それだけでは全く面白くもないので本誌側で改造(カスタマイズ)例として紹介されているカップリングコンデンサを含む電解コンデンサー類を標準で実装されているルビコン(105℃品)から全てオーディオ用と称される電解コンデンサーに換装しました。
 本当は東信のJovialで統一してしまいたかったのですが、物理的サイズの制限(基盤実装時のピン間距離や、隣の実装部品との干渉など)により一部をnichconのFWとしましたが全数取り替えを行いました。
 世の中不思議な事を色々主張される方もいらっしゃるので私としては自分の聴感上の意見を押し通すつもりはありませんので、改造例の一つとしてお捉えください。
 一番音質に影響する部分は入力および出力のDC成分をカットするカップリングコンデンサーです。
 不思議なことに本誌掲載の回路図と実際に実装されている部品との間に定数に違いがあるものが見つかりました。回路図上で入力ラインにある2.2μFの電解コンデンサーは1μFで実装されています。他にも定数が違うものが実装されていましたが一部をのぞいて掲載の回路図の定数で東信のJovailへ変更しました。電源のデカップリングコンデンサーや出力のカップリングコンデンサーはJovailの同一定数の部品では大きすぎて基板のピン間に収まらなかったり、隣の部品と干渉して実装ができないので止む無く別のオーディオ向け電解コンデンサーであるnichiconのFWで変更を行いました。
 掲載の回路図とROHMのデバイスデータシートに記載の応用回路例での定数が違う部分がありましたが、本誌記載の定数を優先してそのままの容量で交換しています。
 オリジナルとこの改造品と切り替えながら聴き比べた聴感上の変化ですが、私個人の主観としては「全体的にふくらみが出て聴きやすい音質に変化した」でしょうか。オリジナルで感じた妙に突出した音域も無く、低域も伸びてオリジナルよりも滑らかな音質で鳴るようになったので私的には変更して正解でした。
 ただし、カップリングコンデンサーは先に書いたようにオリジナルから定数が変わっていますのでその点も影響があるかとは思います。
 残りの交換することのできるコンデンサーとしては出力のzobelフィルタに使われている0.15μFのマイラフィルムですが、ここは発振防止で直接音質に影響しそうも無いので放置しています。
 あとはボリュームを換装したいのですが、基板直づけタイプでこの大きさ(16mmφ)ではあまり良さそうなものが無いのでラグ端子のものを改造して取り付ける事になりそうだったので今回は見送りしました。
 また機会をみて手を出してみようかと思います。
 とりあえずは現在の状態でエージングして使ってみようかと。
 念のために12AU7はスロバキアのJJ製(ECC82)を入手していますので、頃合いを見計らってから取り替えて遊んでみようかと思います。中国球もけっこう雰囲気あって良いのですがね…。
 オマケ
 入力ソース切替のプッシュスイッチのスイッチカバーを付属のグレーから黒に変更してみました。顔にすこしアクセントがでてこれは良いかも(笑)。

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