ゲルマニウムトランジスタ

 日本橋に久々に徘徊する時間が出来ましたので、回ってみるとシリコンハウス共立で棚置きの新商品としてこんな物を見つけました。
2SB415(TOSHIBA)
 2SB415(TOSHIBA)
 在庫限りとのことでとりあえず2ヶ購入しておきました。これでゲルマニウムトランジスタを使用したエフェクタを作る事が出来ます。自作エフェクタが流行してくれているおかげで店側もこのような商品を並べておいてくれるようになったのでしょうでしょうか。
 ミュージシャン系でどう見ても電子工作が趣味とは見えない(失礼!)方も電子部品店で良く見かけるようになりました。エフェクタを自作するというのは物を作る事を体験出来るのでモノ作り意識の底辺を広げるために大変良い事ではないでしょうか。
 これが一過性の流行でない事を期待します(メーカーには迷惑でしょうね)。
2SB415の諸データ(参考)
・VCBO < -35V ・VEBO < -6V ・Ic < 1A (Pc <200mW)
・hfe 40〜180(かなりばらつきありか?)
・外形EIAJ TC-1
 メーカー代替指定は2SA950(ただしこちらはシリコントランジスタ)
 海外のサイトでは$2弱程度で入手出来る様です。
 しかし、懐かしいパッケージです。2SB54/56を使っていたころはこのパッケージでしたね。しかもゲルマニウムトランジスタは熱に弱く、ハンダ付けがへたくそな当時はよくパァにしたものです。もったいないことを平気でしていたと思います。今思うと当時の小遣いで半導体を日本橋に買いにくるのはやはり相当勇気と思い切りが要りましたので、悔しい思いをしていたのでは無いかと思います。
 その後、2SC372→2SC945→2SC1815と定番トランジスタは変遷してきましたが、ゲルマニウム半導体はシリコンに比べて温度特性が悪かった事もあり、ゲルマニウムダイオードの1N60ですら、廃品種として日本ではライセンス生産もしていません。今やゲルマニウム半導体生産は海外のみとなってしまったのでしょうか。
 それに比べて海外とはいえ、真空管は同一型番の製品が作り続けられており、昔の製品の再現性と使用真空管の入手性は雲泥の差があります。
 これもゲルマニウムの高純度単結晶を作ると言うことがコストに合わないからでしょう。真空管は電子部品といえども機械製品に近い物がありますので、半導体製品のように単結晶を作る行程が不要な分、生産に着手しやすいせいもあると思います。
2005/08/06追記
シリコンハウス店頭での販売は完売御礼となっていました。

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