AVRライタ

 AVRライタ2種。
 自作するにはまず、レガシーポートが無いPCではライタのAVRを書込みするのにライタが必要になるという卵が先か鶏が先かの状態になるため市販品を購入しました。
 以前のライタはシリアル接続なのとPCが以前に壊れたことからうやむやになっており、書込みテストをしていなかったのも要因の一つです。

AVRWRT 2
 AVRWRT 2

 AVRマイコン電子工作製作会でAVRWRT(バルク品)を購入して使用しています。製品名称はAVRWRTとなっていますが基板上はAVRWRT2となっています。ここではデジットの公称商品名として出ているAVRWRTとします。
 非実装のショートピンを実装してターゲットにUSBからの電源を供給でき、ターゲットボードの電源を別途用意する必要がないので、ちょっと試したい時やブレッドボード等で試す場合は大変便利です。
 これはアンドキュメンテッドな使い方ですが、ISPコネクタのすぐそばにあるジャンパーのJP4を短絡させる事でISPコネクタのVccにUSBから給電される+5Vが供給されます。常時給電する状態なのはまずいのでヘッダピンを実装しショートピンでジャンパするようにします。
 注意するのはターゲットの消費電流がUSBの規格以上だった場合は当然ですが、USB側から電源カットがかかるか、USB接続されているホスト機器が損傷を受ける事になり、最悪接続しているPCが壊れる可能性もあります。また、ターゲットがセルフパワーの所にこのジャンパーを短絡した状態でAVRWRTを接続すると電源ラインが競合するため、ターゲットかAVRWRT自身およびUSBホストのPCが全て損傷を受ける可能性がありますので利用の際には十分注意が必要です。 JP4を短絡させて使っている状態でAVRWRTを壊しても何の保証もないので、あくまでも自己責任ということでご利用ください。
 専用ライティングソフトウェアで便利な点は、ヒューズの書込み設定に「Default Value」のボタンがある事です。いじくりすぎて判らなくなった(笑)場合は、これで書込みデバイスのヒューズビットを対象デバイスの工場出荷状態設定に戻してヒューズだけ書込み直して設定・書込みを行うという使い方も可能です。
 他にも謎のジャンパーJP3がありますが、こちらはライタのATTiny2313のPD3〜PD5に接続されており、ファームの何らかの機能に使う事ができる可能性があります。接続先がINT1/T0/T1というのは意味ありげなのですよ…。
 AVRWRTは後述のAVRISP mkIIと違い、ターゲットとライタ間に保護回路等一切入っていませんのでターゲットの回路の不具合や接続間違いなどがあると簡単に壊れてしまう可能性がありますので慎重に運用する必要がありそうです。

AVRISP mkII
 AVRISP mkII

 AVR Studioのメニューからプログラマを指定して統合環境から直接書き込みできるATMEL純正のAVRISP mkIIもあわせて購入。こちらは裏技は無くターゲットに1.8V〜5.5Vの電源をデバイスにあわせた電圧で給電してやる必要があります。
 こちらもUSB経由で書き込みが出来ますのでシリアルポートのようなレガシイなポートが用意されていない最近のPCであればUSBしかありませので最近向きと言う事でしょう。また、接続の状態がLEDで表示されており、さすがというかAVRWRTに比べるとユーザーフレンドリーと言えます。機能的にもISPの書込み速度を変更できたりするなど細かい配慮があります。

内部基板
 内部基板

 内部は結構回路が詰まっていて、USB~パラレルインターフェース(PDIUSBD12)、コントローラのAVR(ATmega128)、電圧検出のためのL339や、保護回路となるアナログスイッチ(MAX4711)など表面実装部品のオンパレードです。
 将来のデバイスが登場した時のために、ファームウェアの書き換えも行う事が可能。
 さすがデバイス開発元の(廉価とはいえ)純正ライタ。機能も充実しています。秋月電子でM-02582として3,000円で販売されており、これはかなり安いかも。
 とりあえず2つのライタは用途に応じて使い分けを行い、運用を開始しました。


謎のジャンパーであるJP3ですが判明しました。
デジットの方に直接聞くと、拡張用に引き出していましたが現状何も使っていないそうです。
と、いうことで、ここにヘッダピンを実装したものの、現状は意味なしの状態となりました。
うーん、何かに使ってくれないかな。
改造するならFT232のTX/RXを引き出してランプを付けるか…。

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