マウスの修理

 Logicoolマウスのデフォルト故障であるダブルクリック病が発症しました(苦笑)。

M505RD
 M505RD

 三倍速くカーソルが動くのでこれに決めました。という訳ではありませんが、味気ない黒とかシルバーに比べていちばんこれが美しいと感じたからで、赤ボディ。
 レーザー(赤外線)の光学式マウス。単三電池が利用でき、電池寿命が長く、大きさが小さめの私の手にちょうどフィットするので仕事で愛用していたのですが、調子悪くなりました。ドラッグ中に勝手にボタンリリースしたり、クリックしただけでダブルクリック動作をしたり…。ボタンのスイッチが劣化して接点不良になったようです。3年以上ほぼ毎日使っているので仕方がないと思います。
 もちろん、保障期間の3年はとうに過ぎていますので、チャタリングの原因になっているマイクロスイッチを自分で交換することにしました。世の中、対症療法としてスイッチにコンデンサをパラに入れてチャタリング対策のみに専念するとか、スイッチの内部にある接点を清掃研磨して直すという強者な情報もありましたが、やはり根治するにはスイッチ交換が一番です。

底面のネジを外す
 底面のネジを外す

 電池ボックス側にあるT6のTorxネジを外したくなりますが(苦笑)、基板は裏側からマウス底部を外すと取出せるので、裏側のスライダになっているプラスチックの薄板を慎重に剥がし(後で貼り戻すため)、隠れていた4ヶ所の+ネジを緩めてマウス底部を外します。

マウス内部と基板
 マウス内部と基板
 電源ケーブルを外す

 マウスの底部には基板があり、ここにマウスボタンのマイクロスイッチが実装されていますので、このマイクロスイッチを交換する事にします。
 基板を外すためには電源のケーブルを取り外す必要があります。小さなコネクタですのでケーブルを引っ張って外すのではなく、ピンセットなどを使ってコネクタを外すようにします。

フラットケーブルを外す
 フラットケーブルを外す
 写真は引き起こした状態

 移動センサーへつながるフラットケーブルを外します。
 注意するのはそのまま引っ張って抜くのは御法度だということ。フラットケーブルを固定するためのロック機構がありますので、ケーブルの挿さっている上面の黒いパーツをピンセットなどで引き起こします。引き起こすとフラットケーブルのロックが外れるのですんなりフラットケーブルを抜くことができます。センサーは静電気に弱いレーザーダイオードが使われているはずなので、抜けたケーブルの扱いには注意が必要で、不用意に端子部分に触らないようにします。

基板固定ネジを外す
 基板固定ネジを外す
 外す前の基板の状態を撮影し忘れ(とほほ)

 基板は3ヶ所の+ネジ(うち1ヶ所はホイールの固定も兼用)で固定されていますので、これらを緩めて外せば無事基板はマウス底部のパーツから分離することができます。基板を外すとホイールも外れますので、エンコーダーとなっているホイールのスリット部に溜まっているホコリやホイールをついでに掃除しておくと良いでしょう。
 写真で見る通り、私のマウスは結構ホコリがまとわりついていました(苦笑)。

マイクロスイッチを外す
 マイクロスイッチを外す
 マウスの筐体ボタン側の削れた粉末にまみれている

 使用されているマイクロスイッチは中国製でOMRONの産業向けの型番(D2FC-F-7N)で動作負荷が0.44〜0.74Nと今回交換するD2F-01F(Typ. 0.7N)よりやや軽めです。
 ハンダ付けされているマイクロスイッチを除去します。
 左右ボタンに1つずつあります。今回トラブルに遭遇したのは左ボタンのスイッチですが、予防措置として左右両方を交換しておくことにします。3ピンの端子でスルーホール基板にハンダ付けされておりハンダ吸取り器があればかなり楽なのですが、そうでない場合はベタパターンに接続されている端子もあるため抜くには少しずつ引き出すなど、かなり注意と根気が必要です。またRoHS指令に準拠している製品のため鉛フリーハンダを使用しているらしく、かなりハンダが溶けにくいので、ワット数大きめのコテを使うのが良いかもしれませんが、基板を焼損したり、スルーホールが剥がれて抜けたりしないよう注意する必要があり、また基板やスルーホールに強い力を加えないように慎重に作業します。
 スイッチを取り外したら、一度ハンダを流し込んでキレイにしてからハンダを除去してスルーホール実装穴を整えておきます。ハンダが残っていると、取り替えるマイクロスイッチがピン穴に挿入できなくなります。

マイクロスイッチを取り付ける
 マイクロスイッチを取り付ける

 新しいマイクロスイッチを取り外した箇所に同じ方向で取付を行います。ハンダ付け後のフラックスを洗浄するつもりはありませんので、RMAタイプのハンダを使用しました。
 あとは分解した逆の順序で組み立ててゆけば修理完了。
 元のスイッチよりも動作に必要な力が若干大きめかもしれません。ボタンをオンにするのにやや重くなった「気が」します(D2F-01Fは0.7N)が逆にカッチリ感が出ました。しかし動作的にはなにも問題なく無事修理完了。まだまだ使えます。日本製になった事ですし、すこし安心。
 似たような時期に自宅の2部屋用と今回の仕事用にと合計3台を購入しているので、これで他のマウスのボタンが動作不良になった場合でも修理経験を積んだことで安心して修理・継続使用ができます。
 一応最後にお約束。この記事に書かれている事の一部または全部をご自身で実施した事によって、ケガをしたり不具合が生じたり破損したりなどの結果に掛かる一切を当ブログは保証する訳ではありません。くれぐれも自己責任でお願い致します。

2件のコメント

  1. この記事は、マウスの機械的な故障ですが、当方は、何とパソコンドライバー(ソフトのヤツです!+ドライバーちゃいますよ!)
    が、勝手にOSからインストールされて、動作異常になるという状況が・・・。(2017-8発生)
    詳細↓
    70.マウスについて
    http://binge3.web.fc2.com/bun/70.html

  2. Windows Updateに起因するトラブル、私もしょっちゅうやられます。
    起動しないとか、起動しないとか、起動しないとか(爆)。
    ムリヤリキーボードで操作しようとしても、ドライバがクリック動作を勝手にしていたら地獄ですね…おつかれさまでした。

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