無指向性スピーカー

 無指向性のスピーカー、便利です。

WP-SP082MS
 WP-SP082MS

 最近、共立プロダクツからWonderPureブランドで発売された無指向性インテリアスピーカー組み立てキットWP-SP082MSを製作してみました。目的はオフィスで鳴らすスピーカーとして使うためです。

梱包の様子
 梱包の様子

 結構大きい梱包箱ですが、中身は以外と軽くて電車での持ち帰りも難なくできました。重さを担う部品のほとんどがTangBandのスピーカーユニット2つ(W3-582SC/8cmフルレンジユニット)です。他は本体部分の紙管(コラム)、上下および設置用ベースのパネル(MDF)の他、内部の共振用パイプ(紙管)と内部配線材、吸音材です。
 これら部材の他に接着用の木工用ボンドも同梱されているので組立製作は説明書によるとNo.2(+2)のドライバーとラジオペンチのみ用意するだけでOKです(私の場合はラジオペンチ無しで組み上がりました)。
※組立前に先にパネルの塗装をしているので一部、黒塗装の部品が混じっていますが、発売されているパネルはMDF生地のままの色です。

端子と配線の接続
 端子と配線の接続

 必要工具に半田ごてが無いため、気になるスピーカー入力端子とスピーカーユニット間の筐体内配線ですが、両端がファストン端子で加工済のためハンダ付け不要です。Audio TechnicaのOFCスピーカーケーブルAT7420で非常に柔軟性が高く取り回しも楽々です。
 今回はオフィス置きをするのでWP-SP082MSのページでも紹介されていますが、外装をお化粧してMDFと紙管の地味な茶色の外観からブラックマット仕上げにしてみました。

仕上がりの様子
 仕上がりの様子(トップパネルまわり)

 MDFのパネル類は艶消し黒のスプレーで塗装しました。MDFは塗装が難しい部材です。塗料の浸透が激しくて、塗装時にすぐに吸収してしまい、なかなか厚塗りができません。今回は艶消し仕上げでしたので問題になりませんでしたが、艶あり塗装で仕上げる場合は目止めをする必要があります。特に切断面端面は普通に塗装を厚塗りしてもきれいに仕上がりませんので前処理は必須です。

本体部分とリフレクターの様子
 本体部分とリフレクターの様子

 本体とリフレクターは塗装をしても地模様が出てしまう事から、塗装ではなくシボ模様のあるカッティングシートを貼り込みました。側面はくるっと巻いて貼り込みできますが、リフレクターは一回で貼る事は難しい形状ですので、何面かに分けて貼り込みを行っています。
 接着剤の乾く時間がもどかしいぐらい、組立は簡単です。単純に内部配線とねじ留め作業だけなら2本作っても10分くらいしか掛からないのではないでしょうか。ただし、ねじ留め作業の箇所が多いためハンドツールの場合、ラチェット式ドライバーを使う方が楽です(今回そうしました)。

設置の様子
 設置の様子

 今回は知人のオフィスにおく事を前提で組み立て。実際に設置してみました。
 後ろにあるDENONのマルチスピーカーシステムはこれでお払い箱です(笑)。
 というのも、やはりシアタータイプのマルチスピーカーシステムはリスニングポイントが固定された状態で聴く事が前提ですので、オフィス内の広い場所のあちこちで聴くには完全に不向きです。スピーカの正面はともかく側面や後方ではまったくといっていいほど、まともな音は聴くことができません。
 実際に入れ替えて鳴らしてみますとその差は歴然としました。
 無指向性スピーカーなのであたりまえではありますが、スピーカーの設置された場所からどちら方向にも音が飛んでいますので非常に音の通りが良くなったように感じます。そのためオフィス内のどの位置にいても同じ音質で聴こえてきます。もちろん遠くなると音は小さく聴こえるのですが、以前のように場所によって「ショボい」音になる事はありません。
 またバスレフ型であることもありますが、この小さいユニットの割に低音域も豊かで、業務の邪魔にならない程度の小さい音にしていてもちゃんと低音が聴こえていて、なかなか好評でした。しばらくエージングしてからまた様子を見ようかと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA