代替わりしたポータブルヘッドホンアンプの電源とオペアンプを更新。

±5V電源基板
アンプ部分と電源部分が別基板としていたことで電源だけ更新・変更が可能になっていましたので電源を追加製作して入れ替えました。
旧電源基板はHT7750Aで+5Vに昇圧して分圧し仮想グランドにしていましたが使えるオペアンプが低電圧オペアンプに限定されるのも制限がありましたし、±15V系のオペアンプを使うにしても+9Vに昇圧して分圧するのもなんだかなぁだったので、HT7750Aで+5Vに昇圧した後スイッチド・キャパシタ型電圧コンバーターで負電源を生成するTJ7660を用いて±5Vの電源基板を製作。(回路図はこちら)
+5Vおよび-5Vの電源デカップリングコンデンサは6V/1000µFのOS-CON SEPCです。
これで+9V昇圧を仮想グラウンド構成にして回路を組むこと無くNiH電池2本から±5Vの正負両電源になり、±15Vタイプのオペアンプを使用することができます。多くの±15V電源を想定しているオペアンプの電源電圧の下限が±4.5Vなので±5Vでは十分でしょう。

アンプ全景

基板部分アップ
電源を入れ替えた事によりオペアンプをLM49721から日清紡マイクロデバイスのJ-FET入力オペアンプであるMUSES8920に交換しました。その時の気分でMUSES8820に交換するかもしれません。
個人的にはJ-FET入力のMUSES8920が好みなのですが、雑音の多い屋外で聴くにはちょっと元気のあるMUSES8820の方が良い感じかもです。MUSES8920はさすがにオーディオ用高音質アンプと謳うだけあって素直な音かつ一気にHi-Fiになって音域が広がりました。特に低音域が太くなったのは以前にMUSES8920を試聴した時と同じ感想です。ピュアオーディオ界隈の言い回しであればいわゆる「音の解像度が上がった」というやつでしょうか(笑)。
MUESES8920の無信号時消費電流が8mAあります。TJ7660は負荷10mAで-4.5Vぐらいまで出力電圧が低下してしまうので大きな音量や効率の低いヘッドホンでは厳しいかもしれせんが、普通に聴く音量であれば数mW程度の出力なので問題ないでしょう。