VOLUMIO2 続き

 先日インストールしたVOLUMIO2が更新されていました。
 VOLUMIO2は正式バージョンの2.001が10月15日からリリース開始されましたので、早速ディスクイメージをダウンロードして再度、起動ディスクを作成していろいろと調べて気付いた点等をまとめてみました。ボードはRaspberry Pi Model B+です。

32GB microSD
 32GB microSD
 写真は判りやすいように引き出した状態です

ディスクの空き容量について
 いままでは4GBのミニマムなmicroSDでのインストールでしたが、今回はディスク中に音楽データを入れて単体で再生できる、いわゆるスタンドアローンなMPDとして使えるようにと32GBのメディアを購入してセットアップしました。メディアも安くなったもので、64GBとか128GBを求めなければ非常に廉価に入手できます。
 VOLUMIO2より前のリリースでは空きディスクを有効にするにはいろいろとコマンドラインでパーティションなどの操作を行う必要がありましたが、VOLUMIO2から空き領域は自動的に認識して、音楽データを入れるストレージとしてなにも設定変更無く使用する事ができるようになっています。
 SMBで接続すると「Internal Storage」の名称でマウントする領域が該当します。この領域が自動的にメディアの空き領域に拡張してメディアの容量を全て使用することが可能になっていますので設定の変更等は一切不要でした。

DHCPサーバーについて
 DHCPサーバーとしてisc-dhcp-serverがプリインストールされていて、Raspberry Piの起動時に自動でサービスが起動します。
 設定ファイルで対象インターフェースが指定されていませんので、Wi-Fi経由でアクセスポイントとして接続された時のみIPアドレスを振り出すように/etc/default/isc-dhcp-serverのファイルに記述のINTERFACES=””と空欄となっている部分をINTERFACES=”wlan0″と変更しておくのが良いでしょう。これで不用意に有線側(eth0)での接続でDHCPプロトコルでIPアドレス取得のリクエストが来ても既存のネットワークに影響が及ぶことがありません。
ただし、Raspberry Piをコアとしてネットワークを構築する場合はDHCPサービスのインターフェースを限定せずeth0側のネットワークを静的に、またそちら向けのDHCPサブネットの宣言しておく方がよいでしょう。

Wi-Fiのセキュリティについて
 デフォルトで暗号化とパスフレーズの要求が出るように設定ファイルが変更されていました。パスフレーズを変更するには/etc/hostapd/hostapd.confのwpa_passphraseの値を変更してください。近隣に同じディスクイメージを使っている人がいる可能性もありますので、セキュリティ上、デフォルトから変更しておくことをお勧めします。

Wi-Fiのドングル
 私は先のBUFFALOの無線LANアダプタWLI-UC-GNMを使っているのですが、消費電力が大きいのと発熱が気になり、もう少し省電力で使えるものが無いかと物色していました。目に留まったのが安価なELECOM WDC-150SU2Mです。こいつが中々厄介者でして、VOLUMIO 1.55のリリースで使用しているカーネルをrpi-updateでアップデートした状態でも対応しているドライバが簡単にインストールできるのですが、VOLUMIO2のカーネル4.4.9+では未対応なのです(4.4.8+までは対応したドライバがある)。ソースからコンパイルすればなんとかなるとは思いますが、そこまで面倒な対応を迫られるのであれば見送りです。
 という事で、以前のVOLUMIO 1.55ののModel Bの方にWDC-150SU2Mを使い、VOLUMIO2は旧来のドライバがデフォルトで対応しているWLI-UC-GNMを使うことにしました。
 詳細についてはRaspberry Piのフォーラムを参照してください。
 ここからはVOLUMIO2のみの項目ではありません。

発熱対策について
 Raspberry Pi Model Bの時にも2つのチッブには放熱器を取り付けましたが、Model B+も相当熱くなります。前回は純銅のものをつけましたが、今回はお安いアルミ製のものをつけました。14mmX14mmのものです。裏側は単なるアルミの素地ですので、放熱用の熱伝導シールを使って貼付けます。

放熱器装着
 放熱器装着

 ここでCPU/GPU(BCM2835:写真左奥側)はそのまま貼付けても問題ないサイズなのですが、LAN/USBコントローラ(LAN9514:写真右手前側)側はパッケージのサイズが小さく、周辺の部品と干渉してしまいます。発熱効率が下がるのを覚悟で熱伝導シールを2枚重ねで貼付けを行いました。この時、熱伝導シールは貼付け面を放熱器サイズではなくパッケージサイズに小さいサイズで貼付ける必要がある点が注意です。保護シートはパッケージ全面ですが貼付け面だけ切り抜いて、小さい2枚目を重ねます。表面実装部品への熱伝導シールの直接の接触は避けた方が良いでしょう。
 実際の所、放熱器をつけても相当温度が高いので筐体内に組み込んだ場合の熱暴走が懸念されますのでファンによる強制空冷も視野に入れて筐体に組む予定です。CPUの温度を測定するスクリプトで外部ファンをGPIOを使って制御している強者もいらっしゃるようですので、ファン制御回路を外付けして実装できればと思っています。
 最良なパターンは温度測定にある程度追従した回転数制御までできればと思いますが、PWMも併用しないとなりませんので、温度測定とファン制御は本体とは別にしてAVRやPICで構築した方が面倒くさく無くて良いかもしれません。
電源について
 私が今回構築しているボードはModel B+です。このボードの消費電流は600mAあり消費電力は3Wとなります。使用しているWi-FiドングルのWLI-UC-GNMが最大2.5W(500mA)あり、併せて1.1Aが最低限必要な電源容量となります。今回目論んでいる強制空冷の冷却ファンやI2SのDACを搭載すること、後段のアナログ回路の付加を考えると最低でも2.0A程度の容量を用意しておいた方がよさそうです。
 DACの後段になにか回路を付けるとした場合、アナログ回路の電源が5Vではデバイスの選択と設計が厳しい部分があるので12Vで供給し、Raspberry Piには筐体内でDC-DCコンバータを用いて5Vを供給しようと思います。DACは3.3V電源が必要ですが、Raspberry Piの3.3V電源では容量的に心配ですのでDACの基板上でドロップダウンした3.3Vを供給する方が確実です。
 DACの後段回路が必要なければ5V3A程度の容量のスイッチング電源式ACアダプタでDC−DCなど無しで直接供給する方法で十分でしょう。
 とまあ、PCとRaspberry Piで作業できる部分と先の構想は固まりつつあるのですが、半田ごてを使うための手がなかなか動きません(というか工作する時間がとれない)。納期の無い(笑)事ですし、ゆっくりすすめて行こうかと思います。

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