大阪の難読地名(#133)天下茶屋

 ちょっと普通の読みと違います。
天下茶屋(てんがちゃや)
 天下茶屋(てんがちゃや)
 「天下」を「てんか」と読まずに濁音になるのがイレギュラー。
 「てんかちゃや」ではなく「てんがちゃや」が正解です。
 元々茶店があり、豊臣秀吉が住吉社参の途中に休んで茶を一服したことから「殿下茶屋」という名前をつけられてそれが地名になったとのこと。
 「殿下」を昔は清音と濁音が入れ替わって「てんが」と呼んでおり、元々は皇族の尊称だったのですが醍醐天皇以降は摂政・関白も僭称されるようになりました。そのようになった事から豊臣関白秀吉も殿下様(てんがさま)と呼ばれており、その殿下が休んだ茶屋ということで殿下茶屋。その殿下が天下に置き換わったのが現在の地名となったようです。
 ちょっとややこしいですね。元々読みと漢字が一致しないまま文字だけ入れ替わったという事でしょうか。
[参考資料]
 牧村史陽編 講談社学術文庫 大阪ことば事典第13刷
 テンガチャヤ【天下茶屋】 の項を参照

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